2022年12月17日、表題の通り、政府日銀、初の共同声明改定へ
というニュースがリークされました。
2013年1月22日「デフレ脱却と持続的な経済成長の実現のための政府・日本銀行の政策連携について(共同声明)」として発表されたのが以下のPDFです。
https://www5.cao.go.jp/keizai1/seifu-nichigin/2013/0122_seifu-nichigin.pdf
今回、改定される部分について共同通信が出しているのが以下の図。
10月の消費者物価が前年同月比3.6%上昇(上昇は14カ月連続)したことを受けて、日銀の大規模金融緩和への風当たりが強まるなか、2%の物価上昇を中期的なものとし、つまり一時的ではなく、持続的に定着することが確認されるまで、引き続き大規模な金融緩和政策を維持する。ということか?或いはそれを含めて2023年4月の黒田総裁退任後の政策変更の布石なのか?はたまた、YCCを早期に見直す方向を打ち出すようなサプライズになるか?
12月19日・20日に開催される金融政策決定会合が注目されるところですが、それ以前に注目されるのが週明けのマーケットの反応。
マーケットは常に先を織り込んで行くので
・後任の日銀総裁は誰か?
・その政策の方向性は?
・大規模緩和が出口に向かうのはいつ頃か?
・出口戦略の具体的な内容は?
など、包括的に考えて行く必要がありますが、方向性としては出口に向かっていることだけは確かでしょう。それを週明けのマーケットがどう評価するか?ということになります。
パターン① 暴落シナリオ
早朝から円高が急速に進み、時間外で日経が暴落、8時45分にスタートする日経平均先物は、あっさり27000円を割れて急落。9時に現物取引が開始となりさらに急落。
以下のチャートは日経CFD日足です。3月安値と10月安値を結んだ右上がりのラインと現値との間に四角(黄色)があり、そこを下げて行くイメージ。斜めライン、横ラインとも抵抗帯
↓ クリックしてご覧下さい
パターン② 切り返し
早朝から円高、株安で推移するものの、日経先物は27000円まで行かずにプルバック。特に9時以降はその動きが鮮明となり、後場はいつも通り膠着。金融政策決定会合は無風との観測が広がり、出口論は来春以降と解釈。
パターン③ 無風
早朝時間外は静かな展開。この話しは特に材料視されず。その他の材料で相場は動いていく。
パターン④ 円安
物価が2%を超えてもなお大金融緩和を継続するための印籠が日銀に与えられたと解釈。来年4月に新総裁になっても当面、金融政策に変更はない。との見方が大勢になる。(現状この見立ては少ないと思われます)この場合、急速な円安が進行。再び介入の必要に迫られることになる。
===
以上、思いつくままに書いてみましたが、いずれにしても、19日は朝からFX、CFDの動きから目が離せそうにありません。個人的にはスタートは円高、株安。つまり①の可能性を見ています。その後はプルバックに警戒しながらも、①が進行する可能性があるだけに、明日~は、いつもよりプルバックへの警戒を重視せず、下方へのトレンドを重視するつもりです。もちろんこうした値動きにならなければ話しは別です。ということで暴落は大歓迎。
なお、本件にまつわるNTへの影響については、NTスプレッドの参加者さんにはしっかりと背景含めて説明しますね。たとえ、平時にNTのサヤの拡大縮小を取るシステムが有効であったとしても、10年振りの政府日銀共同声明改定が行われた場合、それはまったく無力となります。つまり平時ではない戦略が必要です。(ただし、弊社のNTスプレッド取引はNTのサヤの拡大縮小をトレードの根拠にするものではありませんのでこの点はご心配なく。)
なお、これらすべての背景として、40年以上続いて来た金利下落トレンドはコロナで終焉を迎えたことを踏まえておく必要があります。
<米10年債利回り> ↓ クリックしてご覧下さい。
この歴史的な転換があるから。
そして以下のような潮流があるから。
https://www.keidanren.or.jp/journal/times/2019/1205_11.html
安易にレバナスとか言っている場合ではないと思いますし、米株が半値以下になるとの主張に変更は一切ありません。
12月16日のメルマガでは、2023年が日本の金融政策にとって正念場になるのでは?
としました。本文は以下の通り。
===
昨晩のNYダウは‐764.13ドルと急落しました。
偉大なる実験なのか?
では、今週もよろしくお願い致します。
というニュースがリークされました。
2013年1月22日「デフレ脱却と持続的な経済成長の実現のための政府・日本銀行の政策連携について(共同声明)」として発表されたのが以下のPDFです。
https://www5.cao.go.jp/keizai1/seifu-nichigin/2013/0122_seifu-nichigin.pdf
今回、改定される部分について共同通信が出しているのが以下の図。
10月の消費者物価が前年同月比3.6%上昇(上昇は14カ月連続)したことを受けて、日銀の大規模金融緩和への風当たりが強まるなか、2%の物価上昇を中期的なものとし、つまり一時的ではなく、持続的に定着することが確認されるまで、引き続き大規模な金融緩和政策を維持する。ということか?或いはそれを含めて2023年4月の黒田総裁退任後の政策変更の布石なのか?はたまた、YCCを早期に見直す方向を打ち出すようなサプライズになるか?
12月19日・20日に開催される金融政策決定会合が注目されるところですが、それ以前に注目されるのが週明けのマーケットの反応。
マーケットは常に先を織り込んで行くので
・後任の日銀総裁は誰か?
・その政策の方向性は?
・大規模緩和が出口に向かうのはいつ頃か?
・出口戦略の具体的な内容は?
など、包括的に考えて行く必要がありますが、方向性としては出口に向かっていることだけは確かでしょう。それを週明けのマーケットがどう評価するか?ということになります。
パターン① 暴落シナリオ
早朝から円高が急速に進み、時間外で日経が暴落、8時45分にスタートする日経平均先物は、あっさり27000円を割れて急落。9時に現物取引が開始となりさらに急落。
以下のチャートは日経CFD日足です。3月安値と10月安値を結んだ右上がりのラインと現値との間に四角(黄色)があり、そこを下げて行くイメージ。斜めライン、横ラインとも抵抗帯
↓ クリックしてご覧下さい
パターン② 切り返し
早朝から円高、株安で推移するものの、日経先物は27000円まで行かずにプルバック。特に9時以降はその動きが鮮明となり、後場はいつも通り膠着。金融政策決定会合は無風との観測が広がり、出口論は来春以降と解釈。
パターン③ 無風
早朝時間外は静かな展開。この話しは特に材料視されず。その他の材料で相場は動いていく。
パターン④ 円安
物価が2%を超えてもなお大金融緩和を継続するための印籠が日銀に与えられたと解釈。来年4月に新総裁になっても当面、金融政策に変更はない。との見方が大勢になる。(現状この見立ては少ないと思われます)この場合、急速な円安が進行。再び介入の必要に迫られることになる。
===
以上、思いつくままに書いてみましたが、いずれにしても、19日は朝からFX、CFDの動きから目が離せそうにありません。個人的にはスタートは円高、株安。つまり①の可能性を見ています。その後はプルバックに警戒しながらも、①が進行する可能性があるだけに、明日~は、いつもよりプルバックへの警戒を重視せず、下方へのトレンドを重視するつもりです。もちろんこうした値動きにならなければ話しは別です。ということで暴落は大歓迎。
なお、本件にまつわるNTへの影響については、NTスプレッドの参加者さんにはしっかりと背景含めて説明しますね。たとえ、平時にNTのサヤの拡大縮小を取るシステムが有効であったとしても、10年振りの政府日銀共同声明改定が行われた場合、それはまったく無力となります。つまり平時ではない戦略が必要です。(ただし、弊社のNTスプレッド取引はNTのサヤの拡大縮小をトレードの根拠にするものではありませんのでこの点はご心配なく。)
なお、これらすべての背景として、40年以上続いて来た金利下落トレンドはコロナで終焉を迎えたことを踏まえておく必要があります。
<米10年債利回り> ↓ クリックしてご覧下さい。
この歴史的な転換があるから。
そして以下のような潮流があるから。
https://www.keidanren.or.jp/journal/times/2019/1205_11.html
安易にレバナスとか言っている場合ではないと思いますし、米株が半値以下になるとの主張に変更は一切ありません。
12月16日のメルマガでは、2023年が日本の金融政策にとって正念場になるのでは?
としました。本文は以下の通り。
===
昨晩のNYダウは‐764.13ドルと急落しました。
これまで景気減速を示す指標が出るとFRBの過度な引き締めが減速することが連想され
金利低下⇒株式上昇
という構図が続いて来ましたが、昨晩は一気に逆流。
前日のFOMC後のパウエル発言から金利高止まり観測があるなかで景気減速懸念が強まり、短期債利回りが上昇、長期債利回りが下落。長短金利差が拡大し、すなわちスタグフレーション入りを示唆するような流れになりました。
市場の反応が変わった。
という論評も間違えではありませんが個人的に気にしていたのは現在の値位置と日柄。
青線がSP500 赤線がVIXです。
さて、来年2023年は日本の金融システムにとって正念場になるのではないでしょうか?
2023年4月、黒田総裁は任期をむかえ日銀総裁が交代します。
総裁の交代=即政策変更
とは限りませんが、いずれ日本も利上げへと舵を切って行かざるを得ない。
との観測が強まっています。
偉大なる実験なのか?
それは分かりませんが、財政ファイナンスという禁じ手の後始末が大した荒療治も経ずに解決されるならそれは奇跡的な芸当としか言いようがありませんね。
ぜひ、頑張って欲しいところです。
しかし、ずっと提唱している
2024年底値
に向けて、パニック的な下落相場がいつから展開されるか?
それは国内問題だけ。
とは考えずらいところではありますが
いずれにしても、2023年は
2024年の大底へ向けての急落の始点になる年になると見ています。
===ここまで===では、今週もよろしくお願い致します。