メルマガより転載します。

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お世話になります、吉田です。
先週はフィッチの米債格下げで雰囲気がガラリと変化しましたね。
週末のNY株式市場も、日本時間午前2時過ぎまでは堅調でしたが
突然反転して急落。
高値から一気に500ドル近い下落を演じています。
米債格下げと言えば・・・

2011年8月にS&Pがやりましたが

当時も債務上限問題が解決した後のタイミングでした。
結果、上記にありいます通り、株安、原油高、債券利回り低下という反応。
しかし、今回は株安・債券利回り上昇という反応を見せています。
(週末は雇用統計で金利は低下)

これについては
1、何と言っても米政府の債務上限問題が解決したことによる
  起債の急増が主因と思われます。

2、もうひとつあげるとすれば、先日のFOMCでパウエル議長が
  もはやリセッションを警戒していない。と言ったこと。

この2点が金利上昇の背景にあるのであって
今回のフィッチの格下げが金利上昇を招いているわけではない。
と見ています。

その理由は岡崎良助氏のいう所の
債券ポートフォリオの平均格付け維持のために
もっとも先に売られるのは、格付けの低い債券であり
それは米債ではない。
ということです。

これは2011年の例からも今後ジワジワとその方向で影響が出て来ると思われます。
そうなると、ポートフォリオリバランスで格付けの低い債券が売られ金利が上昇
起債急増と購入者の減少(※1)で、米債の金利が上昇

ついでに言えば、日銀のYCC柔軟化で日本の金利も上昇
という金利上昇オンパレードが発生する可能性があります。
これはいうまでもなく株安要因です。


週末特に目を引いたのが

チャートが壊れたように見えますが、さてどなるか?

Apple大好き、日本株大好きな、天才と言われる
バフェット氏は米債も大好きです

⇒ 
https://mail.ombbn.com/l/03RD7G/nucLFRRD/


※1・・・米債購入者の減少
言うまでもなく、米国は自国の債券を自国内で処理しきれません。
それを大量に購入しているのが、日本であり、中国であるわけですが
このメルマガでも再々指摘している通り
ブリックス共通通貨発行へ向けて、脱ドル化が進む中で
サウジも米国から距離を置き、いよいよペトロダラーシステムが
崩壊寸前であるこの時に、中国は米債保有残高を減らしています。
はい、もちろん我が国は保有を増加中。
世界一の保有残高になっています。

つまり米中対立(または米ロ、西側対ブリックス)が深刻化すればするほど
米債の購入者は減少し、米債の需給は悪化し米金利上昇の可能性が
高まるというわけです。

NYダウが金曜日・月曜日と下落したのが縦線です。


もし今晩も米株が下げて終わるとなると
縦線が引かれることになります。