メルマガより転載します。

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お世話になります、吉田です。

本日は日銀金融政策決定会合の結果が発表になります。


植田和夫


また、展望レポートも出て来ますし、15時半からは植田総裁の会見もあり

終日日銀の話題でもちきりになりそうです。


ただ、ここ数回見られるような外資系のリーク記事もいまのところ

鳴りを潜めていますし、日経新聞の悪質極まりない

情報漏洩(これ、国家公務員法違反であり犯罪です)をネタにした

記事も出ていません。


いつぞやのメールでも書きました通り、日銀出身の愛宕氏も

大幅に見誤った12月の決定会合に比較すれば


今回の会合は「ほぼ無風」というのがコンセンサスです。


つまり、現状維持

の予想がほぼ100%であり、注目されているのは

展望レポートや総裁の会見で、今後の見通しが

どのように表現されるか?

ということに集約されている状況です。


したがいまして


<ウルトラサプライズ>


⇒ 現状維持と見られている決定会合において

マイナス金利の解除

などがあれば、市場は大混乱に陥るでしょう。

この可能性を市場ではほぼ0%と見ているだけに

万万万が一にでもそのような事態になれば

相当の激震が走るものと思われます。

その時、乱高下するのか?急落するのか?

を決めつけることは難しいですが

ここでより手堅いと考えられるのが

日経売り、TOPIX買い

のポジションです。


これをNTスプレッド取引といいますが

基本は両者の売買代金を合わせること。


例えば日経225先物が36500円付近

TOPIX先物が2555ポイント付近であったとすれば

2555÷36500=0.7


ですので、TOPIX先物ラージ1枚買い

日経225先物mini7枚売り


というポジションを取ります。


ゼロ金利解除となれば、銀行株などが買われ

グロースは売られることになる。

というのがこの戦略の背景にある考え方となります。


なお、TOPIX先物ラージ1枚買い・日経225先物mini7枚売り

より小さなサイズで取引したい場合は

TOPIXmini1枚・日経225先物mini1枚

でもいいでしょうし

TOPIXmini3枚・日経225先物mini2枚

などもいいでしょう。



<現状維持>

この発表があれば日経先物は一旦上に行く可能性もありますが

基本的にそれは織り込み済みで、本日の本丸は

展望レポートであり、総裁の会見

ですから、展望レポートがありきたりの内容であれば

15時半~の総裁会見まではランダムな動き(ただし下げれば買い)

が継続するのではないでしょうか?

その後は総裁の会見次第となりますが

従来通り+能登半島地震で景気や物価に下方リスク

という内容で収まるなら、ゼロ金利解除は3月ではなく

4月以降という機運が高まるでしょうから

為替は150円方向、或いは突破

日経先物も37500円方向へ突っ走る可能性があります。


※ ただし、現在の値位置は強烈な乖離状態であること。

歴史的な急伸が起きていること。

は認識しておきましょう。


日銀現状維持

というイベントを通過し、それが好材料出尽くし

となることを懸念しないわけには行かないレベルまで上げて来ています。


昨日の日経平均PERは15.99倍





いまの相場は押せば買い


で、誰でも取れてしまうような

ある意味どうしようもなく単純な相場です。


数年に一度、いや数十年に一度

クラスの強烈な上げであり


これは日本がデフレ⇒インフレ

へと転換していると書けば聞こえはいいですが

国際的な意味も含め

円という資産の価値が恐ろしい速度で

棄損していることにも通じます。


自国通貨安を歓迎するなどもってのほかだと思う反面

大規模緩和を続けるなら、それはいつ起きても不思議ではありません。

問題はそれが起こり、インフレが発生した時にどうするか?

ですね。


日銀は、通貨及び金融の調節を行うに当たっての理念として

「物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資すること」

を掲げています。

つまり、日銀は通貨の番人でなければなりません。

米FEBのように物価の安定と雇用の最大化

というデュアルマンデートを掲げているわけではないのですから

国内がインフレで苦しみ、ドル円が150円に迫る中で

いつまで大規模緩和、マイナス金利を続けるのか?

本年はここが最大の焦点だと思います。


その理由は過去のメルマガで何度も書いて来たことではありますが

過去、日本が世界のなかで最後の出し手となった(いまがそうです)

後に、日本の利上げが世界的な株価暴落のトリガーになっているからです。

ITバブル崩壊しかり、リーマンショックしかり。


ただし、リーマンショック後の米金融政策については

先般のメルマガで触れた通り

FRBが今回のインフレをいとも簡単に克服するなら

それは米金融当局の偉大な功績となり

それが株式のリスクプレミアムまで引き下げかねないと

個人的には考えています。

ということで、あまり先のことは分かりませんが


本日のとことは上記の通り

サプライズはないと思うものの一応NTスプレッド取引での対応を準備。

もしサプライズが無ければ、ストップを入れながら

引き続き買い方向で見ていくしかない。

そういう相場であると思っています。


何かの参考にしていただければ幸いです。


それではどうぞよろしくお願い致します。



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H.Yoshida

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著者

吉田ひろあき

慶應義塾幼稚舎、慶應義塾普通部、慶應義塾高等学校
慶應義塾大学法学部政治学科卒
野村證券入社、同社退社後、衆議院議員第一秘書
国家公安委員長第一秘書。

学生時代に株式投資を開始。以来投資歴は35年以上。
日経225先物、日経225オプション取引をメインに株式
FX、暗号通貨含め投資全般に精通。
過去に関わった生徒は5000名を超える。

ブログ ⇒ http://tm225.biz/

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