2024年4月30日、5月1日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明文は以下の通り。




[ワシントン 1日 ロイター] - 最近の指標は、経済活動が引き続き堅調なペースで拡大していることを示している。雇用の伸びは引き続き力強く、失業率は依然低い。インフレ率はこの1年で緩和したが、依然高止まりしている。ここ数カ月間、委員会の2%のインフレ目標に向けてのさらなる進展はみられない。
委員会は雇用最大化と長期的な2%のインフレ率の達成を目指す。委員会は、雇用とインフレ率の目標達成に対するリスクのバランスがこの1年で改善に向かっていると判断する。経済の見通しは不確実で、委員会はインフレのリスクを引き続き大いに注視している。
目標を支援するため、委員会はフェデラルファンド(FF)金利の目標誘導レンジを5.25─5.50%に維持することを決定した。FF金利の目標誘導レンジのあらゆる調整を検討するに当たり、委員会は今後もたらされるデータ、変化する見通し、リスクのバランスを慎重に評価する。
委員会は、インフレ率が持続的に2%に向かっているとの確信がさらに強まるまで、目標誘導レンジの引き下げが適切になるとは予想していない。さらに、委員会は保有する米国債およびエージェンシーローン担保証券の削減を続ける。委員会は6月以降、米国債の毎月の償還上限を600億ドルから250億ドルへ引き下げることで保有証券の減少ペースを鈍化させる。委員会はエージェンシーローン担保証券の毎月の償還上限を350億ドルに維持し、この上限を超える元本支払いを米国債に再投資する。委員会は、インフレ率を2%の目標に戻すことに強く取り組む。

金融政策の適切な姿勢を評価するに当たり、委員会は今後もたらされる経済見通しに関する情報の意味を引き続き監視する。もしも委員会の目標の達成を妨げる可能性があるリスクが生じた場合、委員会は金融政策の姿勢を適切に調整する準備がある。委員会の評価は、労働市場の状況、インフレ圧力、インフレ期待、金融と世界の動向を含む幅広い情報を考慮する。
政策決定の投票で賛成したのは、ジェローム・パウエル委員長、ジョン・ウィリアムズ副委員長、トーマス・バーキン、マイケル・バー、ラファエル・ボスティック、ミシェル・ボウマン、リサ・クック、メアリー・デイリー、フィリップ・ジェファーソン、アドリアナ・クーグラー、ロレッタ・メスター、クリストファー・ウォラーの各委員。

パウエル議長はFOMC後の会見で以下のように述べています。



[1日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は4月30日─5月1日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を5.25─5.50%に据え置いた。同時に、このところの予想外に強いインフレ指標に警戒感を示し、経済の均衡化に向けた動きが停滞している可能性を示唆した。
パウエルFRB議長がFOMC後に行った会見の内容は以下の通り。
*雇用とインフレ目標達成に向け、経済は大きく進展している
*インフレ率は過去1年で鎮静化したが、依然として高水準
*インフレ鎮静化にさらなる進展の保証はない
*インフレの継続的な進展は保証されておらず、先行きは不透明
*雇用とインフレ目標達成に向けたリスクは「過去1年間でバランスが改善した」
*ただ、インフレ目標に向けた進展は見られない
*インフレリスクに細心の注意を払う
*民間最終消費支出は昨年後半と同様、堅調に推移
*これは需要にとって重要なシグナルとなる
*労働市場は引き続き相対的にタイト
*名目賃金の伸びはこの1年で緩やかになった
*労働需要は依然として供給を上回っている
*年初来発表されたインフレ率データは予想より高かったが、長期的なインフレ期待は依然として固定されている
*目標達成に向けたリスクバランスは改善した
*経済見通しは不透明
*インフレ率が2%に戻るとの確信が強まるまで利下げは適切でないだろう
*今年のインフレ指標は、これまでのところそうした確信を与えていない
*より大きな自信を得るには予想よりも時間がかかりそうだ
*金融緩和が早すぎても遅すぎても、多すぎても少なすぎても、どちらもリスクがある
*現在の政策はリスクや不確実性に対処するのに適している
*われわれは会合ごとに意思決定をしていく
*2%のインフレ目標に引き続きコミットしている
*政策金利は制約的
*インフレ率を2%に戻すために、長期的には政策は十分に制約的だと考えている
*適切である限り、制約的な政策スタンスを維持すると確約
*次の政策変更が利上げになる可能性は低い
===ここまで===

⇒ QT縮小、MBSの350億ドルを超える金額を米国債購入に再投資

これ、現時点から見れば明らかに緩和ですね。

つまり、ドル安・株高要因です。


⇩ FRB総資産です。

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