2025年3月31日 午前6時 配信済み
お世話になります、吉田です。
先週末の米株は暴落。
NYダウ -715.80ドル安(-1.69%)
Nasdaq -481.04ポイント安(-2.70%)
SP500 -112.37ポイント安(-1.97%)
きっかけはPCE
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-03-28/STU2VFT0AFB400
根強いインフレ・個人消費の停滞という2つの要因からスタグフレーションへの懸念が加速しました。
スタグフレーション
「スタグフレーション(stagflation)」は経済用語の1つで、「スタグネーション(stagnation):停滞」と「インフレーション(inflation):物価上昇」を合わせた言葉で、景気が後退している状況下で物価上昇が同時進行する現象です。
⇒ https://jp.indeed.com/career-advice/career-development/what-stagflation-mean-causes-effects-and-personal-countermeasures?aceid=&gad_source=1&gclid=Cj0KCQjw16O_BhDNARIsAC3i2GAeJq_I50bLT6zpiZAPt1_jASdZgmNxFJFeCVRMAKzxCjl1-KvdoYEaAtF6EALw_wcB&gclsrc=aw.ds
米国では「株式の死」と言われた1970年代
この時代が典型的なスタグフレーションでした。
歴代のFRB議長はこのスタグフレーション対策に非常に苦労しています。
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-08-EK-0785531
今回はエネルギー(原油)を巡る環境が違うこと。
そして何より金融政策の厚みが違いますが、それでもスタグフレーションとなれば
舵取りは容易であるはずがありません。
今回のPCEに見られるように、インフレの素地が根強い状況で
そこにトランプ関税が加われば、さらに物価が上昇し
それが個人消費を圧迫するという悪循環に陥る可能性は十分にあるでしょう。
(すでにそうなっているとも言えます)
以前のメルマガで書いた通り、今回は原油価格が上昇していないことが救いですが
万が一、中東でリスクオンとなって原油上昇となるなら
これはもう完全にアウトではないでしょうか?
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人々はAIによる時代の進化=より便利な生活
を実現するためにカネを使いたくても、インフレが原因でいまの生活を維持するのが精一杯。
結果、個人消費は伸びず、企業は業績の見通しを下方修正。
企業も投資を手控える方向へ続々と舵を切る。
万が一、そんな循環に陥るとかなり重症ということになります。
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SP500は現在高値から10%ほどの下落ですが、仮に上記のような循環が決定的となれば
早期に下落率は20%へと向かい、完全に下落相場入りとなり
その後の舵取り次第では、-30%-40%-50%という下落率の達成もあり得るでしょう。
-50%ということは、つまりSP500が3000ポイントを割れる。ということにです。
結果 ⇒ コロナ安値の2191.86が大きな節目とみています。
https://gyazo.com/cf6fa83dac6f1b827092845cb1f618f1
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以下は2022年の下落波動の初動です
⇒ https://gyazo.com/7bfa66d4e732cde596457ca325495832
サポートラインを割れてから、下抜いたサポートラインに下から接近したものの
結局、上抜けずに下落。
緑の矢印2つですね。
https://gyazo.com/457689b3f25299637c87e1079e75971e
特に2つ目の矢印の足で強い陰線が出ていますが、こういう陰線のあとは乗ってみたいところです。
つまり、サポートライン割れ ⇒ 下からサポートラインへリトライ ⇒ 上抜けずに失速(大陰線)
という流れに成ります。
こうしたリトライの流れについては長年メルマガに書いて来た通りで
日足、時間足、分足いずれも出現する形状でトレードチャンスです。
ただし、この時は下落の波形が3波動構成になってしまったことから都度戻りは大きなものとなって
下落率は11%ほどで終了しています。
(結局、この下向きの波形はフラットC波であった可能性が高い)
対して今回は以下の通り、サポートラインへの戻りもなく一気に10%ほど下落し
3月14日から25日まで戻りを試すものの、その後3日間で急落している状況です。
以下は1時間足になります。
https://gyazo.com/0039473f44a1dd4df5a6f26c14dd28c3
この緑の下落波動がインパルスであるなら、ここから非常に大きくて速い下落になるわけですが
現状、どうもインパルスではなくダブルジグザグなど3波動系に見えます。
そうなりますと、前回同様ここから急落があっても常に戻りを警戒しながら。
となりますので、難解ではありますが、可能な限り細部までカウントして追いかけて行くことになります。
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さて、日経ですが昨年8月の急落から半年が経過し、メインとしては3月のメジャーSQ以降に動きが出て来るのではないか?と再三お伝えして来ました。
実際には2月終盤に下抜けし、3月12日から戻りがありましたが
再度安値チャレンジの形状であり、いよいよ勝負処になっています。
https://gyazo.com/4f9b62a1207b872764ab8c9a5c0e12fb
外圧なのか?分かりませんが
日銀が利上げの姿勢を崩さず3月26日以降の下落波動は現在以下のカウントをメインで見ています。
https://gyazo.com/923fd0e51f99eaa06754a59482497a5e
上記、緑の矢印付近、つまり3月26日の夜(日本時間27日午前3時頃)
MIMの方には以下のようにご連絡させていただきました。
1、以下の赤い横ラインまで戻すか?
https://gyazo.com/8f49472b60058f79a80613eed695a904
或いは青ラインまでになるか?
https://gyazo.com/3b09b9fb19053c9b2e63cad4e4fa3494
と監視しているところです。
2、再び急速な下落波動の入り口に入っている可能性があることからここからの買いは一旦封印です。
その後の推移は以下ようになっています。
⇒ https://gyazo.com/929c936fe65b745c703de3502c28a3f7
⇒ https://gyazo.com/f7ab5c222c50518e5ab98191dc4eae22
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世界中のマーケットにとって、4月2日に発表される
トランプ関税の影響が大きいことは確かです。
しかし、米株や日本株に何より重要なことは米国の景気動向であり物価動向です。
FRBは前回会合でQTの減速を発表していますが
物価に配慮するなかで、利下げより量的緩和を先行させることで
景気減速と株価急落を防ぐことが出来るかどうか?
今週は上記トランプ関税のほか、ISM、雇用統計と重要な指標発表もあり正念場でしょう。
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先日もお伝えしました通り、米株のボラティリティが高い状態が続いていますので
3月10日(月)の夏時間以降、先週末3月28日(金)まで
NYダウオープニングトレードマスタースクールの
DOTは 11勝3敗1分けで推移しています。
IBメソッドはWB(ワイドバー)が多く、ここは株価水準とボラティリティでWB規定の見直しを考えたいところではありますが
現状、WB規定をスルーすればDOTと同等またはそれ以上の勝率で推移しています。
個人的には当面米株のボラは下がらないと思いますので、DOTにとっては好環境。
IBもWBをスルーした運用をしても許容される時期なのではないかと感じているところです。
それではこの度のご連絡は以上になります。
いつも最後までお読みいただきありがとうございます!
今後ともどうぞよろしくお願い致します。
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H.Yoshida
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