2020年8月28日 11時頃

昨日はパウエル米FRB議長から重要な発表がありました。

ひとことで言うと、期間平均で2%のインフレ率を目指す。
というもので、物価上昇は多少オーバーシュートしてもいいよ。
または、物価は上がらないから心配していない。
とにかく緩和を続けるよ!
といったところでしょうか。

これを受けまして米国では債券が売られて金利が上昇。
10年債利回りは、発表直後に0.65%付近まで下落してから
反転上昇して先ほど0.783付近まであって、現在0.775%付近です。

米10年債利回り
米10年債 0828

2%を一時的に上回るインフレになっても景気を下支えするという
当局の発表を受けて、株高・債券安(商品高・ドル高)
という動きが出て、一部ではバブル容認?
との声上がっています。

それでもNYダウは+160ドルほどの上昇で
ナスダックは-39ポイントですから、
米株が一斉にバブル容認と解釈しているわけではありませんね。

さて、米金利上昇を受けて
本日はTOPIXが急伸。
NTスプレッドは一気に低下しています。

これは金利上昇から銀行株などが急伸している
ことが影響しているのと、加えてナスダックが下落している
ことも影響していますが
三井住友などはこんな感じで前日比3%以上の上昇で

三井住友5分足


この先誰が買うのか?わかりませんが
3%の上昇が終日キープできるの?
と懐疑の目で見ているところです。

米国当局はインフレの監視期間を緩和して
物価の一時的な上振れを容認してまでも
金融を引き締めないよ。
ということを言っているのですから
資産価格が上昇するのは頷けます。

ただ、当局が緩和姿勢を強めることと
金利が上昇することは相反するわけで
昨日債券が売られるのはわかりますが
これを継続的金利上昇と見る気は全くしませんね。

つまり緩和継続またはある意味緩和強化なのだから
資産価格は上がる。
しかし、米国の金利がこのまま上がるとか
日本の銀行株がこのまま上がり続けるとか
そういうことはないのではないか?

仮に資産価格が上がる。
つまり株式市場全体が上がるなら
銀行株が上がっても不思議ではないでしょう。

ただ、その時は銀行株の上昇率を遥かに
上回る上昇を見せる銘柄群が大量に発生するものと考えているので
これを材料にNT倍率が低下しても長くは続かないと思っています。

(本日11時頃に書いたものです)